バルメット DNAにより生産されるイヌリン

2016年11月28日月曜日

オランダの Roosendaalにある Sensus社は Royal Cosunグループの一員であり、天然食品成分を開発、生産、供給する国際的な企業である。Roosendaalの工場はチコリの根からイヌリンを生産しており、このプロセスはバルメットのオートメーションソリューションによって稼働している。

Mainpicture_Sensus_570x277.jpg

イヌリンは天然の可溶性食物繊維で、チコリという植物の根から抽出される。この食品成分は別名を「フラクトオリゴ糖」や「チコリ根の繊維」ともいい、有意な健康効果があることが科学的に証明されている。イヌリンは繊維を豊富に含んでいるのに加えて、糖分や脂肪の代わりになるうえ、風味も良くなる。このイヌリン生産工場は 1991年に開設された。

Sensus, factory

チコリの収穫期が操業リズムを決める

「オランダの気象条件はチコリの栽培に最適です。工場周辺地域の農家と契約し、チコリを納入してもらっています。」と Sensus社でオートメーションとソフトウェアを担当するエンジニアの Jaco Geuze氏は述べている。

Jaco Geuze, Sensus

収穫期にあたる 8~12月の間、チコリの根が工場に運ばれて来る。温水を利用して、根からイヌリンを抽出する。この期間中生産ラインは休み無しで 24時間稼働するため、信頼できるオートメーションシステムが必要不可欠である。

夏場は生産ラインを停止して、洗浄し、メンテナンスを行って、新たなプロジェクトを導入する。廃水処理や生産品の出荷/荷積み作業など、工場の一部はその間も稼働し続ける。

バルメットにとって長年のお客様

Sensus社はバルメットの長年のお客様である。最初のオートメーションシステムである Damatic XDは、1990年代に工場に納入された。それ以来持続的にシステムをアップグレードし、バルメットの最新テクノロジーを順次導入してきた。

イヌリンの生産は複雑なプロセスである。全体の約 98%がバルメット DNAシステムで制御されており、およそ 5,800の I/Oがある。いくつかのPLCは現存しているが、プランではそれらも置き換えが求められている。

バルメットが提供するオートメーションシステムのアーキテクチャが、ライフタイム全体を通じて拡張性とアップグレード可能性を提供できることは、長年にわ たって立証されている。通常、Sensus社の生産は 80%が連続プロセスで 20%がバッチプロセスという構成になっている。バルメット DNAはこの 2つの切り替えを自動的に行うことで、生産を着実にサポートしている。

プロセスの信頼性が業務の持続を実現

バルメット DNAは統合型の情報管理システムを備えた最新のシステムである。この組合せがプロセスの信頼性と制御性を高め、さまざまな機能同士のシームレスな通信を可能にする。Sensus社では、プロセスの信頼性が業務の持続を支えている。

「信頼できるオートメーションシステムは、プロセスの可用性を高めることを意味します。そしてこのことが私たちの市場競争力に貢献しています。私たちが加工している天然物は、最高の衛生状態と品質で取り扱う必要があるものだからです。」と Geuze氏は言う。

Control room at Sensus

制御室にて: Sensus社のJaco Geuze氏(左)と Jos Jongenelen氏(中央)、バルメットの Henk ten Kate

バルメット DNAには傾向とイベントを記録するバルメット DNA Operate TEAというアーカイブがあり、アラートとともにトレンドを表示する。Geuze氏は次のように述べている: 「これが充分な情報を与えてくれるため、イベントを掘り下げて調査をし、そこから教訓を得ることができます。エラーの理由を見付けて、原因がソフトウェアの問題なのかヒューマンエラーなのかを見きわめられるので、再発を防げます。私たちはこの機能をずいぶん活用しています。バルメット DNAのおかげでプロセスの状態をより確実に把握できるようになりました。」

効果的な5年プラン

近年、プロセスのオペレーションに数多くの改善が導入されている。投資全般に共通する最大の理由は、陳腐化したパーツの交換である。「例えば、プロフィバス接続が創られ、蒸気ユニットが更新されました。また、Windowsパソコンへの置き換えや I/Oの更新、そしてアンチウイルスシステムの設置なども行いました。いずれの場合にも、目標はプロセスを実行するためです。」とGeuze氏は言う。

工場の多くの部門が休業する夏期期間中は、計画された保守作業を行ったり小さなプロジェクトを実行するのにふさわしい時間である。この期間は、次のキャンペーンに向けてオペレーターを教育したり、工場改善の実行やテストに適している。これはプロセスの微調整のために最適な時間であることがわかっている。

今ではオートメーションのアップグレードが、以前より系統的に実行されるようになっている。「メンテナンス担当のマネージャーがプランニングの過程に関与して、バルメットと一緒に 5年プランを立案しています。例えば、今や作業の 90%が以前のプランに基づいて実行されるようになっています。さらに今後 6~10年間の暫定プランも立案できるのです。」とGeuze氏は言う。

すべての活動を事前にプランニングして、期限と予算を守れば、操業とメンテナンスにかかるコストが低下する。

Jaco Geuze from Sensus and Henk ten Kate from Valmet

Jaco Geuze氏(後方)とバルメットの henk ten kate

 

革新的で挑戦的

Sensus社はバルメットとサービス契約を締結している。同社が何より高く評価しているのが、24時間年中無休でアクセスできる待機サービスである。遠隔制御の採用により、バルメットの専門家と連絡しやすくなっている。

長年にわたって作り上げてきたお客様との関係が両者にとって大いに価値がある。Geuze氏にとっては優れた顧客サービスが非常に重要であり、同氏が最も満足している事柄の1つがバルメットの迅速な対応である。

Control room at Sensus

最新のアップグレード後の制御室

「システムのオーディット(現場調査)と予防保全が年に 1回実施されます。これは、例えば、キャビネットと電力供給がチェックされ、すべての必要なアプリケーションの変更がなされることを意味します。一般的に、私たちはシステムがどのように十分に活用されているのかを知りたいのです。その結果を基に、新しい提言が次の 5年計画に追加されます。繁忙期に照準を合わせるためには、あらゆる事柄をきちんとプランニングする必要があります。生産能力をフル稼働させている時は、ひとつのミスも許されないのですから。」と Geuze氏は説明する。

Sensus社は既に革新的な目標を掲げて、バルメットに挑戦しがいのある課題を提示している。一方、バルメットは課題を快く引き受けて対応に取り組んでいる。この強力な協調関係のおかげで、同社の食物繊維製品である Frutafit®イヌリンは Roosendaalで効率的に生産され、その後全世界の市場に出荷されて消費者に賞味されている。

信頼できるオートメーションシステムは、プロセスの可用性を高めることを意味します。そしてこのことが私たちの市場競争力に貢献しています。私たちが加工している天然物は、最高の衛生状態と品質で取り扱う必要があるものだからです。”
Sensus社 オートメーション&ソフトウェア担当エンジニア Jaco Geuze氏