Valmet HC Ozone Bleaching

1990年代の環境規制強化に伴い、漂白工程における元素状塩素の使用は廃止され、現在では 完全無排水(TEF:Totally Effluent-Free)漂白プロセスへの移行が進んでいます。パルプ漂白工程の前段階で効率的な脱リグニンを行なうことで、漂白工程から排出される有害な排水を最小限に抑えることができます。これらの要件を満たすため、バルメットは新たな脱リグニンおよび漂白技術を導入しました。その代表例のひとつが Valmet HC Ozone Bleaching脱リグニンプロセスです。

Valmet HC Ozone Bleaching - コスト削減と環境への配慮を両立

バルメットが開発した Valmet HC Ozone Bleaching(オゾン漂白)プロセスは、環境負荷の低い漂白方法の開発における重要なマイルストーンとなっています。このプロセスにより、高い白色度と強度を維持しながら、優れたコスト効率を実現することが可能です。ファイバープロセスにおいて、HC Ozone Bleachingは環境への配慮と品質および生産の目標達成を両立させる、現代的かつ先進的な方法です。

市場に出回っている他のオゾン漂白プロセスの多くは、中濃度パルプを対象としています。こうしたシステムでは、水分含有量が高いため、オゾンを効率的に利用することが困難です。一方、Valmet HC Ozone Bleachingは、最大 40%という高濃度で処理を行います。オゾンリアクター内では、水分をほとんど含まない繊維が吹雪の中の雪片のように舞い上がり、オゾンと酸素の混合ガスが繊維と効果的に反応します。

さらに、高濃度システムを採用することで使用するオゾン濃度を低く抑えられるため、オゾン製造設備の投資コストを削減できるというメリットもあります。

排水量の削減

Valmet HC Ozone Bleachingは、排水量を抑えた、よりクローズド化されたシステムの構築を可能にします。このシステムでは、スケールや沈殿物の発生原因となる酸性の洗浄白水とアルカリ性の洗浄白水を混合することなく、クローズド化を実現することができます。オゾン漂白は酸性条件下で行われるプロセスですが、パルプ濃度が高いため、アルカリ段の前に洗浄する必要はありません。

製紙・パルプ工場においてオゾンを使用する場合、安全性の確保が何より重要です。HC Ozoneプロセスはリアクター内がわずかな負圧で動作するよう設計されているため、ガスが外気に噴き出すことは絶対にありません。

今日の漂白技術において、Valmet HC Ozone Bleachingは高い白色度の実現と環境への配慮を両立させる、これまでにないインテリジェントな方法と言えます。

米国 Union Campの Franklin工場では、1992年に世界初の HCオゾン脱リグニンプロセスが稼働を開始しました。それ以来、同様のシステムは世界中の多くのお客様に導入されています。