バルメット製品は地下排水処理プラントをサポート

2017年4月18日火曜日

14の地方自治体が共同所有する Kakolanmäki廃水処理場は、2009年初めからフィンランド南部の Turkuで稼働している。町の中心部の近くに位置しているこの最先端処理場は、建設中の 490,000 m3の岩石の採掘に関連する 4 kmの地下洞窟を占有している。処理場は地下に建設されているため、地上の施設よりも一定かつ高温になっており、これは処理施設にとって明らかに優れた点である。同処理場は 30万人の人々および産業施設からの排水を処理し、バルト海に流れ込む富栄養化を大幅に減少させることができる。

スラッジのポンピング制御

1日当たり平均 8万立方メートルの排水が、機械的、化学的および生物学的処理を含む 4つのライン工程で処理される。プラントプロセスエンジニアの Jouko Tuomi氏によると、処理場をより効果的に運営する上で重要なことは、オンライン情報を活用することである。「オンライン情報は、プラントプロセスのコス ト削減と最適化の基礎です。」と彼は述べている。「私たちは、4台の一次浄水装置からのスラッジを監視し、スラッジ貯蔵タンクへのポンピングを制御するために、2009年に最初の Valmet TS(Total Solids測定装置)を導入しました。この装置により、スラッジの含有量が 3.5%を下回ったときに浄水装置からのポンプを停止し、余分な水でスラッジが希釈することを避けることができます。」 貯蔵タンクからスラッジ処理の次の段階として、後処理およびバイオガスの生成のために、処理場から地元の Gasumバイオ廃棄物処理工場の濃縮汚泥を輸送する前に遠心脱水を行う。

Valmet TS汚泥濃度計測は 2台の遠心脱水機のポリマー添加制御に利用

 

遠心脱水機の最適化

この処理場には、汚泥脱水用の 2台の大型遠心脱水機と必要に応じて使用される小型遠心脱水機がある。2015年、大型遠心脱水機のそれぞれに Valmet TS汚泥濃度測定装置を追加設置し、ポリマー添加物を制御し、遠心脱水機の動作条件を安定化させた。遠心脱水分離液は、処理プロセスの始めにフィードバックされる。これは、過剰な固形物が処理場内で非効率的に再循環され、処理能力を低下させることを意味する。2016年、遠心脱水機の 1台に Valmet LS(Low Solids)測定装置を装備して、分離液固形分を監視した。

 

“これは本当にうまく動作し、オペレーターに遠心脱水機がどれくらいうまく機能しているか、ポリマーの有効性を継続的に示すことができます。これは、最適化のための大きな助けとなりました。以前は、1日に 1~2回の実験室測定に頼らざるを得ず、状況を見守る必要がありました。現在では、ポリマー添加物が制御され、連続した分離液の固形分含有量情報を用いて、トルクなどの他の遠心脱水機パラメーターの制御がより容易になりました。時間のかかる実験室でのテストは、1週間に 3回に減りました。また、実験室に持ち込むことなく、異なるポリ マーとポリマーの品質を試すことができ、同時により信頼性の高い情報を得ることができます”と Tuomi氏は述べている。

プラントプロセスエンジニア Jouko Tuomi氏は、Valmet LSを使って、固形分を測定

 

目標を達成する

輸送を容易に、また後処理をうまく行うため、遠心脱水機から脱水された汚泥固形分は 22%である必要がある。そして、2016年、2台の主要遠心脱水機の 1台に Valmet DS(Dry Solids)測定装置を設置し、得られた汚泥固形分含水量を監視した。DSの初期モデルは、2年前に他の遠心脱水機に設置されていたが、現在、 両方の遠心脱水機を監視することにより、22%固形分の目標を達成することができる。遠心脱水機は週に約 5日間使用され、脱水された汚泥は道路タンカーによって Gasum Oy社 Topinojaバイオガス工場に輸送され、そこで処理され堆肥化される。その工場では、年間約 5万トンの乾燥汚泥を生成し、地域の暖房や電気を供給するためのバイオガスを生産し、その後、肥料製造において更に処理し土壌改良材として利用している。

Valmet DS(Dry Solids)測定装置は遠心脱水機から落下する固形分を連続監視できる

 

保守性

Tuomi氏は、バルメット社員の協力および製品品質について称賛している。「彼らは熟練しており優れていました。そして滑らかなスタートアップ、一流のトレーニング、質問に対して常に迅速に対応してくれます。保守の必要性はごくわずかでした。最近、バルメットとのサービス契約を締結しましたが、これま では特別な支援は必要ありませんでした。しかし、常に支援の手があることを知っておくと安心です。」と彼は述べている。

 

適切な場所で操作する

バルメット測定装置によって得られた追加情報は、プロセスの最適化に大きな助けとなることが証明されている。 「情報が多くなればなるほど、もっと最適化することができます。」と Tuomi氏は述べている。「状況は絶えず変化していることがわかりました。現在、稼働中のスイートスポットを維持するためのツールを手に入れました。」

Kakolanmäki廃水処理場の 4つのライン

情報源: http://www.turunseudunpuhdistamo.fi/tulopumppaus

 

 

地下洞窟に掘られた 4 kmの排水処理場

情報源: http://www.turunseudunpuhdistamo.fi/tulopumppaus