Hankuk Paperではブレストロールシェーカにより紙品質が改善され、リファイナ改造によりエネルギーを節減

2016年6月23日木曜日

Hankuk Paperは懸案だった品質を改善して、年間でエネルギーコストを 5万ユーロ削減する。

印刷用紙市場の世界的な縮小を踏まえ、Hankuk Paperの Onsan工場では、内部結合強度と寸法安定性を改善することによって特殊な剥離紙に焦点を絞ることを決定した。しかしながら、同工場の機械は製品品質に長年の課題があり、またどのように装置の近代化を行うにしてもエネルギーコストを下げるといった工場の社会的かつ環境の要請からの目標をサポートする必要があった。

Hankuk Paperは様々なサプライヤの装置や納入実績、およびコスト競争力を慎重に調査し比較し、その結果、バルメットに決定した。「私たちはバルメットが持つプロセスに関する知見が広範囲にわたり信頼性が高いと評価しました。また、バルメットは装置の品質保証もしてくれました。」とHankuk Paperの工場長Cheounghawn Rha氏は話す。

 

Hankuk Paperでの新しい投資目は 1年以内に成果が出た。「私たちは予想通りの品質向上に加えて、消費電力も削減できたことに満足しています。」と、Hankuk Paperの工場長 Cheounghawn Rha氏は語る。

 

品質改善に寄与した FormMaster

工場は特殊紙の品質と印刷適性を向上させるため FormMaster ブレストロールシェーカを選択した。「2015年 5月に FormMasterを導入した直後から、国の内外からの実績によってその信頼性は既に証明済みでした。」と副工場長の Byeong-Gyu Hwang氏は語る。「私たちは湿潤膨張率が約 2.0%に対応する寸法安定性の目標を 1.8に設定しました。最終的にこの乾燥収縮レベルが達成できたことに満足しています。」

FormMaster は、軸方向の揺動力が 60 kNであることから、ストロークをより長くでき、最適な地合の調整に適している。自動平衡ブレストロールが最終製品の外観を向上させ、より低い坪量、すなわちより少ない原料を使って同等の強度的性質を達成することができる。FormMasterによって、Hankuk Paperがストローク 25 mm、周期 420 rpmで寸法安定性に敏感な品種を抄造するための最適条件を維持することが可能になった。これによって、特殊紙だけでなくこれらの原紙や上質紙の地合改善にも効果が出ている。FormMasterのメンテナンスはトラブルフリーであることが証明された。

OptiFiner Pro によって年間5万ユーロのエネルギーコスト節減

特殊紙の製造において、リファイニングプロセスの制御は欠かせない。「私たちの製品は内部結合強さが必要であったことから、リファイニング能力の増加を確認したかったのです。バルメットの OptiFiner Proリファイナはこれら両方の課題を解決する潜在能力を持っていました。」

OptiFiner Pro refiner has reduced annual electricity costs at Hankuk Paper by up to EUR 50,000.

OptiFinerコンセプトはディスク間隙を正確に調節することによって、望ましい繊維品質を作り出すことが目的である。高効率な OptiFiner Proを導入して叩解工程を最適化すれば、消費電力を下げながら繊維品質を向上させることが可能になる。Hankuk Paperでは、OptiFiner Proが PM1のリファイニングラインで 2台のコニカルリファイナに置き替わった。今では、新しく装備した OptiFiner Proを用いてこのラインはリファイナーを 4台から 2台に減らして運転している。OptiFiner Proの据付以来、工場は消費電力を節減しながら一部の特殊紙を除くのすべての品種で 1日当り絶乾相当量で 124トンの生産を行ってきた。

剥離紙では、内部結合強さが 140 ft-lbf/in2から 170~200 ft-lbf/in2まで向上させることができた。処理量、濃度あるいはリファイニングの度合いにいかなる変更も加えることなく、工場は年間 5万ユーロの節約に匹敵する省エネ、つまり年間 114 kWhの節約を達成した。

省エネだけでなく、工場は 100% BKPから BKPと CTMPの混合パルプに切り替えることによって原材料コストも節減できた。

操作のしやすいリファイニングプロセス

新しいリファイナーを運転することで Hankuk Paperの操業の負担が軽くになることが判明した。「使い慣れたステータスバーやリファイナーのユーティリテイ条件を含む機側のディスプレイ機能は非常にわかりやすく、メンテナンスが楽になりました。」と製造チーム 1のパートリーダーである Seung-Back Lee氏が語る。「リファイナーセグメントの寿命を 6ヶ月から 8ヶ月に延ばすことに成功しました。」

リファイナーセグメントの寿命を 6ヶ月から 8ヶ月に延ばすことに成功しました。”
製造チーム 1のパートリーダー Seung-Back Lee氏