Monde Steti: ヘッドボックスの改造により 2シグマ値が 3倍向上

2019年12月12日木曜日

Mondi社の Steti工場は、パフォーマンスに対する熱意が高い。顧客が、強度などの適正な包装特性をエンドユーザーに提供しながら注目を集めることができる、最適な印刷適性を目指しているのである。バルメットが提供した、PM7向けの新しいヘッドボックスを使用した改造により、2シグマ値が3倍向上した。

Mondi社 Steti工場のスタッフは、改良を続けるという考え方と、顧客のために考え得る最良の包装ソリューションを創り出すという強いビジョンを持っている。紙袋用クラフト紙および特殊クラフト紙を生産する PM 7が 2014年に操業を開始したが、生産ラインは最初から品質の問題で悪戦苦闘した。

「断面が一定せず表面に縞模様が出る問題があり、特に光沢紙でそれが顕著でした。」とシニア・プロジェクト・マネージャー Helmut Riesenberger氏は再建前の状況について述べている。「こうした品質上の問題で、時間と材料の損失に悩まされました。お客様に最高の形で役立つことができなかったのです。これらの問題を解決するため、私たちは、大きな変化を求め、これまでの機械の限界をすべて払拭することを決断しました。そこで私たちが選んだのがバルメットと OptiFloヘッドボックスでした。」と Riesenberger氏は説明している。

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「私たちは、お客様が理解してくれる一流の品質をお客様に届けられるよう、一流のサプライヤーが提供するヘッドボックスを求めていた」と、Helmut Riesenberger氏は述べている。

完璧な立ち上がり

2017年 10月の 7日間の停止期間中に新しい OptiFlo Fourdrinier ヘッドボックスが設置されたが、土木工事は一切不要であった。Steti工場に新設された最先端のヘッドボックスには、希釈水制御とアテニュエーターが搭載されている。これにより、可能な限り平坦な断面と安定した走行性が得られる。立ち上がりは容易で順調であった。Riesenberger氏は「機械を立ち上げると、すぐに販売可能な製品ができました。完璧でした。」と述べている。

CDの断面が均一になり、2シグマ値が大幅に向上している。

2シグマ値が3倍向上

結果を見ると、正しい決断であったことが明らかだ。現在では CDの断面が均一になり、2シグマ値が大幅に向上している。地合も以前より良くなった。筋模様や縞模様も解決して過去のものとなり、また同時に、印刷適性も向上した。「以前は、印刷されたグレードについては十分な品揃えを提供できませんでした。今ではフルラインナップを生産することができます。」と製紙技術マネージャー Ales Riegert氏は述べている。

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「以前は、印刷されたグレードについては十分な品揃えを提供できませんでした。今ではフルラインナップを生産することができます。」と製紙技術マネージャー Ales Riegert氏は述べている。

品質はより制御しやすくなり安定しているため、製紙機械の走行性および効率も向上している。新しくなったヘッドボックスにより、グレードの変更がより短時間でできるようになったことも工場は認識している。

本文および写真 Kaisamaija Marttila

本記事は Forward magazine 3/2019に掲載されています。