持続可能なサプライチェーン

1124x277 Main image Sustainability Governance Supply Chain.png

私たちは、調達プロセスを継続的に改善し、サプライヤーと連携してサステナビリティの向上に取り組んでいます。サプライヤーと共に、透明性が高く持続可能なサプライチェーンの実現を目指しています。

世界に広がるサプライヤーネットワーク

バルメットは約 60カ国にわたり 30,000社以上のサプライヤーを有し、年間で直接・間接調達に 30億ユーロ以上を費やしています。調達、ロジスティクス(物流)、資材倉庫の業務に携わる従業員は世界で 1,400名にのぼり、5大陸、25カ国以上に拠点を構えています。

グローバルなサプライチェーンは複雑で、そのモニタリングには多くの課題があります。バルメットは、持続可能性をサプライチェーンプロセスに体系的に組み込み、継続的に発展させてきました。私たちはサプライヤーと協力し、透明性と持続可能性のある事業運営を実現するために、サプライヤーの持続可能性パフォーマンスの向上に取り組んでいます。

また、原材料の調達から製品のリサイクルに至るまで、バリューチェーン全体の透明性とトレーサビリティの向上にも努めています。バルメットののサプライチェーンは、そのバリューチェーンが環境に与える影響の約 4%を占めていると推定されています。

サプライヤーのサステナビリティ管理プロセス

バルメットのサプライヤーには、その原産国や調達カテゴリーに応じて、サステナビリティリスクのレベルが異なります。これらのサステナビリティリスクを特定、評価、管理するために、バルメットはグローバルなサプライヤーサステナビリティ管理プロセスを導入しています。

バルメットのサプライヤーサステナビリティ管理プロセスは、サプライヤー承認プロセスの重要な部分であり、バルメットが責任あるビジネス慣行という同じ倫理原則と理念を共有するサプライヤーとのみ協力するためのゲートとコントロールが含まれています。新規サプライヤーとの取引前には、サプライヤー評価プロセスの実施が必須となります。また、サプライヤー行動規範との整合性を確保するため、契約更新時にもサプライヤーのサステナビリティに関する取り組みを見直しています。バルメットの経営陣は、サプライヤーのサステナビリティプロセスの実施状況をモニタリングしています。

バルメットのグローバルサプライヤー
サステナビリティ管理システム

すべてのサプライヤーに求められる事項

サプライヤーのリスク評価に基づいて求められる

サプライヤー行動規範

サステナビリティリスク評価

サプライヤーの自己評価

サステナビリティ監査

すべての
サプライヤーは、
バルメットの
サプライヤー
行動規範への署名が
求められます
すべての
サプライヤーは、
5段階の
サステナビリティ
リスク評価を通じて
評価されます
リスク評価において
低評価となった場合、
サプライヤーには
サステナビリティに
関する自己評価の
実施が求められます
自己評価において
低評価となった場合、
監査の対象となります



 

サプライヤー行動規範

バルメットの「サプライヤー行動規範」は、調達プロセス全体における基本的なテーマと要件を定めています。これには、一般的な要件、サステナビリティに関するデューデリジェンス、人権、気候変動と環境、ビジネス倫理、知的財産、情報およびサイバーセキュリティ、救済措置へのアクセスといった項目が含まれます。

私たちはすべてのサプライヤーに対し、この行動規範に定められた原則を遵守し、より持続可能な未来の実現に向けて取り組むことを期待しています。このサプライヤー行動規範は、サプライヤーの評価、自己評価、サステナビリティ監査の基盤としても機能します。「持続可能なサプライチェーン方針」は 2014年に導入され、2025年にこのサプライヤー行動規範に引き継がれました。

私たちは、サプライヤーが自社の事業活動およびバリューチェーン全体における CO₂排出量の監視・報告・削減に取り組むことを求めています。さらに、製品に含まれる有害物質の継続的な削減と、紛争に関係のない責任ある調達を確実に行う必要があります。

サプライヤーのサステナビリティリスク評価

バルメットは、グローバルなサプライヤー選定プロセスにおいて、経営体制、財務および業務遂行に始まり、倫理的なビジネス慣行、人権および労働者の権利、労働安全衛生、環境管理、そして製品の安全性に至るまで、幅広い観点から評価を行っています。

すべてのサプライヤーは、調達国および調達のカテゴリーに基づいたサステナビリティリスク評価を通じて評価されます。このリスク評価は、サプライヤーのサステナビリティ管理プロセスの第 2段階であり、潜在的な負の影響やリスクを評価することを目的としています。この評価結果に基づいて、その後のプロセス、すなわち自己評価とサステナビリティ監査で必要となる対応が決定されます。

サプライヤーのサステナビリティ監査

バルメットでは、サプライヤー行動規範および関連する国内外の法令への準拠を確保するため、SMETA(Sedex Members Ethical Trade Audit)に基づく体系的な監査フレームワークを導入しています。2015年以降、認証を受けた第三者監査機関と連携し、世界中で約 450件のサプライヤーサステナビリティ監査を実施してきました。

監査の実施に加え、是正措置の実施状況を適切なタイミングで確認し、その質を確保するフォローアッププロセスにも重点を置いています。監査の対象となったすべてのサプライヤーは、是正措置計画の策定に合意しており、バルメットは特定された是正措置の実施においてサプライヤーを支援しています。

また、バルメットは、多くの協力会社やその下請業者が稼働するお客様の現場において、サステナビリティリスクが高まっていることを認識しています。これに対応するため、現場作業に関わるサプライヤー向けに特化した監査プロセスを開発し、現場でのリスク軽減、下請業者のコンプライアンスの効率的な監視、そして一次サプライヤーを超えたサプライチェーンの可視性の向上を図っています。

サプライヤーとの
サステナビリティ・エンゲージメントの強化

バルメットは、サステナビリティ分野におけるサプライヤーとの協力関係を強化するため、2018年より「サステナビリティ・エンゲージメント・プログラム」を導入しています。このプログラムは、サプライヤーのパフォーマンスを支援・監視するとともに、サステナビリティの取り組みを強化するために最も重要なステップを踏むための実践的かつ具体的なツールやトレーニングを提供しています。このプログラムは、バルメットの持続可能なサプライチェーン方針の原則に基づいており、Supplier Relationship Management(SRM)プログラムの重要な構成要素となっています。SRMは、グローバルに統一された方法でサプライヤーのサステナビリティを評価・管理・改善するために活用されています。