明るい未来のある Sappi社の溶解パルプ

Sustainable clothing from wood pulp

木質由来の衣類は成長傾向にある。そして溶解木質パルプ(DWP)はこの開発の重要な要因である。なぜならDWPはあらゆる種類の樹種から生成できるからだ。

南アフリカに本社を置く紙パルプメーカー Sappi社は、世界最大の DWP非統合メーカーである。現在年間 140万トンを生産しており、世界での市場シェアは約 16%を占めている。先日私たちはDWPの技術ゼネラルマネジャーである Tracy Wessels氏にインタビューを行った。この部門における同社の楽観的な見通しについてと、新ブランド「Verve」の位置付けについてである。

Sappi社が DWPにそれほどの力を入れているのはなぜですか? 

私たちは、成長する織物バリューチェーンと密接に関連していますが、その中でオーガニック市場はプラス成長を示しています。同じく重要なのは、持続性の低い織物繊維代替分野での成長であり、こちらもプラス成長を示しています。当社の生産能力と地理的な生産拠点の組み合わせは、この成長市場にぴったりと適合しています。特にビスコースおよびリヨセルと言った市場セグメントの中で、当社は重要なプレーヤーであり続けるでしょう。さらに、南アフリカでは自社保有の商業林地から木材源の供給を持続的に受けており、北米の製紙工場向けには強固で厳格な木材調達政策があります。これらは当社の持続可能性における強みです。

現在、環境および倫理的パフォーマンス、並びに織物バリューチェーン内の透明性に注目が集まっています。これはブランドオーナーが差別化の手段として、持続可能な調達を推進しているからです。当社もまた DWPの新しいブランドである「Verve」を立ち上げ、差別化を行っています。同ブランドは持続可能な木材源から製造されており、数多くの認証を所得しています。

「Verve」ブランドは、主要なパートナーとどのように協力していきますか? また、パートナーにはどのようなメリットがありますか?

Sappi社は長年にわたり、パートナーとの戦略モデルに基づいて提携し、当社が供給する市場のリーダーと協力してきました。バルメットは長期的なパートナーの1つです。主要顧客と緊密に連携して、顧客の具体的な加工機器および条件に合わせ、最適なパルプ性能を確保しています。基本的に私たちは生産プロセスを「調整」して、一貫したパルプ品質を備えた「使用に適した週末パルプ」ができるようにしています。

将来に向けて「Verve」はこれらの関係を拡大しています。当社の直接のサプライチェーンの枠を超え、様々な分野の主要リーダーと連携しています。例えば、分析からサプライチェーンの理解、並びにビジネスを容易にするためのシステム実装から、NGOへの参加やNGOとの協力まで、バリューチェーン全体について、その持続可能性の信頼度を増すために、積極的に貢献するためです。これは木質ベースのセルロースがその性質上、他の織物原料よりも持続可能な選択肢だからというだけではなく、この原料の持続可能性を継続的に改善したいからです。

「Weekend pulp」 という用語を解説していただけますか?

「Weekend pulp」は、当社の長年のお客様の 1人によって造語された用語であり、「Verve」が提供する一貫したパルプ性能に関連するものです。このお客様は当社の「Verve」パルプを週末に使用したいと言っています。最小限の工程支援リソースを提供するだけで、安定したパフォーマンスが保証できるからだと言うのです。この用語は当社の使命を完璧に体現していると思います。すなわち「最高品質の、一貫した性能を発揮する製品を、お客様に提供する」ということです。

バルメットは、南アフリカの Ngodwana工場のパイロットデモ設備の主要な技術サプライヤーでした。これまでにどのような進展がありましたか?

バイオ再生可能な化学物質の抽出の可能性を調査し、最適化することが目的でした。設備は産業規模に近く、新しいアイデアを試し、工場規模に近い次世代の溶解蒸解プロセスを研究することができます。このプロジェクトのすべては、バルメットとの非常に良好な協力関係に基づいて、最初からうまく機能しました。最高品質のパルプが直ちに生産され、目標を達成することができました。前加水分解中の木材からのヘミセルロースの抽出に関して、この設備から得られた知見は非常に貴重でした。キシリトールとフルフラールの生産のため、当社の「Xylex®」技術の規模拡大を行う自信を得ました。そのため、現在 Ngodwanaの蒸解デモ設備の隣に「Xylex®」デモ設備を建設中です。

バルメットの納入範囲

これまでに、バルメットは 15の溶解パルプ設備を納入した。パルプ生産に関しては、バルメットは連続式とバッチ式の両方の蒸解オプションを提供できる唯一の設備サプライヤーだ。バルメットの供給範囲は、パルプ工場のすべてのプロセス段階を網羅している。入荷する木材の取り扱いから始まり、既製のパルプベールまたはロールに至るまで、さらにはすべての化学および熱回収設備、ならびに工場全体の自動化システムも含んでいる。

本記事は広報誌 Forward magazine 1/2019に掲載されています。

溶解パルプ - 品質と信頼性が利益向上のカギとなる

溶解パルプビジネスにおいて、利益向上の鍵は、日々、何年にもわたって、適切なアルファセルロースでお客様の仕様に合わせた純度の高いパルプを常に作り出すことです。