データによる卓越性の実現

Mondi Syktyvkar optimizes cooking of three digesters and washing, oxygen and bleaching stages for the hardwood and softwood fiber lines

Mondiとバルメットは協同作業により、Mondiの Syktyvkar紙パルプ工場の運転性能を一段上のレベルに引き上げた。両者の現在の職務遂行契約の要点は、データの利用状況を改善し、よりコラボレーションを活用した作業方法が可能になる、バルメットのインダストリアル・インターネット - VIIソリューションの利用を増やすことにある。

Mondi Syktyvkarは完全に統合化されたロシアの紙パルプ工場であり、ファイバーラインの運転効率を改善するため 2012年からバルメットの Advanced Process Controls(APC)を使用している。バルメットのインダストリアル・インターネット - VIIソリューション契約によりさらに効率と機能を改善できるため、協力関係は期間がさらに 5年延長されて現在も継続している。

インダストリアル・インターネット アプリケーションによるファイバーラインの最適化を継続

Mondi Syktyvkarは、3台の非塗工上質紙用抄紙機、1台の段ボール紙用抄紙機、1台のパルプ・ドライヤ、1ヶ所の木材置き場、1ヶ所のパルプ工場、1ヶ所の発電所、1ヶ所の廃水処理プラントを運用している。木材から紙までのサプライチェーン全体を Syktyvkarでカバーするためには、すべてのプロセスが、サステナビリティと効率を確保できる状態に設計、運用されるように、特別な注意が必要である。

この手法をサポートできるよう、VIIソリューション契約の適用範囲には、パルプ工場の2つのファイバーライン、3つの蒸解釜の蒸解の最適化、および広葉樹ファイバーラインと針葉樹ファイバーラインでの、洗浄、酸素、漂白工程の最適化が含まれている。

この継続的提携関係の目的は、バルメットのインダストリアル・インターネット アプリケーションとバルメット パフォーマンスセンターの専門家によるリモートサポートを活用して、職務遂行をさらに改善することにある。この契約を履行できるように選択されたソリューションが、VII for Pulp QualityとVII for Chemical Efficiencyである。

結果は約束されているように思われる。ファイバーライン全体を管理し蒸解を最適化した結果、蒸解の処理量とファイバーラインの能力は最初の APCプロジェクトの経済的効果を超えるレベルまで最大化され、化学物質に要するコストを 500万ユーロ削減できている。

ベンチマークによる明確な目標の設定

グローバルに設置されているバルメットの巨大なデータベースや信頼性の高いベンチマークを使用し、世界中のプロジェクトをさらに最適化することは、今後の業務の節約と改善に向けての明確な目標を設定して的を絞った取り組みを実現するのに役立つ。毎年1回、バルメットの専門家チームは、リモート専門技術者チームのサポートを受けながら工場の要件項に応じた現場でのプロセス監査を実施している。契約には、プロセスと装置に関するこの年次監査に加え、プロセス分野に応じた最適化専門家による複数回の現場訪問も含まれている。

改善への共有ロードマップについて示されている技術革新と可能性については、Customer Portalの Opportunitiesモジュールで容易にご覧いただける。装置とプロセスの更新についての長期計画は、容易に追跡管理できるようになっており、予算と時期が正しく守られている。

共有された職務遂行目標に向けての取り組み

プロセス性能に基づいた契約がなされているということは、パートナー企業が卓越した中核能力を有していることについての信用と信頼を示している。Mondiにとって、これは、エネルギーと原材料コストの削減、プロセスの変動性の低減、品質と生産量の最適化、環境性能の向上を意味する。また、さらなるお客様満足提供、およびプロセス性能への投資増大機会を意味している。

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Mondi Syktyvkarはロシアの紙パルプ業界のリーダーの一つであり、同国内最大手の製紙メーカーである。この工場における、オフィス用紙、オフセット印刷用紙、新聞用紙、段ボール紙、市販パルプなど競争力の高い高品質製品の生産量は、年間 120万トンを超えている。