Suzano社はブラジルでグリーンエネルギーの新しいスタンダードを設定

2015年6月30日火曜日

何年かにも渡る慎重な計画と数多くの学習の実施の後、2011年に、Suzano Pulp and Paper社はここ10年で南米の最も意欲的で挑戦的なプロジェクト; 世界で最もエネルギー効率の高いメガ工場の、ブラジル北部の Imperatriz市近くへの建設を推進することを決定した。

このタスクを達成、パルプ製造と回収用の主要技術を供給するためにバルメットが選ばれた。供給の範囲は次のもの: 3つの高処理量チッピングラインを含む調木、蒸解システム、プレス技術を含むファイバーライン、2つのパルプドライイングラインと5つのベーリングライン、エバポレーションプラント、回収およびパワーボイラー、を含んだ。バルメットの契約はこれらの装置の据付、それに工場全体のオートメーションシステムも含んだ。

新しいフロンティアでの機会と挑戦

Imperatriz市はブラジル北部の Maranhão州に位置する。この州は国内で開発が進んでいない州の一つで、Suzano社の投資以前は、この地域でこのような投資はなかった。

Imperatriz市は Itaqui港から600 kmで赤道に非常に近い。地域の気候はアマゾン樹林帯のそれに似ており、気温は年間通して30℃近くで、乾季(冬)と雨季(夏)の2つのはっきりとした季節に分かれ、6ヶ月間は多量の雨が降る。こうした気候は据付期間中の作業員に多大な挑戦を強いた。据付の佳境には1万1千人以上の作業員が滞在し、そのうちの7千人はバルメットに雇用されていた。

「このサイズのプロジェクトがこのような短い時間枠で実行されることはこの地域ではありませんでした。」とバルメットのプロジェクトディレクター、Edmund Schwarzは指摘する。「ときによってはボイラードラムのような 200トンもあるものや、エバポレーターエフェクトのように 6 mも幅のあるものを運ぶ必要がありましたが、このように重い装置を運送するために道路が整備されてはいませんでした。また夏の大雨や高い湿度は、据付期間中に余分な努力を強いることになりました。」

その一方で、この地域は工場と港を結ぶ鉄道による効率的なロジスティックを持っている。輸出するすべてのパルプは鉄道で運ばれアメリカ、ヨーロッパ、アジアの客先へと船で輸送される。

「工場の場所は樹木プランテーション用に土地が入手可能で、食糧生産と競合しないエリアで選ばれました。赤道に近いことでアメリカやヨーロッパのお客様への輸送において4日間短縮でき、燃料や CO2排出を削減できます」と Suzano社のプロジェクトディレクター、Adriano Canela氏は言う。

Suzano社のエバポレーションプラント

効率的な技術による資源の削減

2013年末に Suzano社とバルメットは工場の完成にたどり着き、最初のベールが生産された。同時期にブラジルは、前の季節の異常な雨不足によるエネルギー危機に直面していた。ブラジルはエネルギー生産の 87%を占める水力発電に大きく依存している。貯水池の水のレベルの低さと発電用天然ガスを燃料として使用する発電所を使用した国のグリッドで、Suzano社がより持続可能なエネルギー源によって寄与できる機会を得た。

「私たちはエネルギーの余剰を持つよう工場を設計しました。私たちのシステムの設計において工場内で使用するための蒸気と電気を削減し、発電にできるだけエネルギーが使用できる最も効率的な技術を選択しました」とSuzanoのインダストリアルオペレーションディレクター、José Alexandre de Morais氏は言う。「私たちは森林をエネルギー源として保持しプロセス内で二酸化炭素を回収ことによる利点を有しつつ、液とバイオマス源を元にした平均 80 MWの電力を外販しています。」

このような余剰エネルギーは、Suzano社がこのメガ工場に最も効率的な技術を導入することを選んだことによってのみ可能となっている。

 

Suzano社のパルプ工場に導入されているバルメットのオートメーションシステム

グリーン余剰エネルギーは外の社会にも利益を

「Suzano社に導入されたコンパクトクッキングG2蒸解は市場で最も効率的な蒸解で、生産パルプトン当たり 350 kg未満の蒸気消費量です(これは他の技術の50%)。ファイバーラインのプレス技術と合わせて、非常に少ない蒸気と水しか消費せず、僅か 10 m³/tの低温排水しか発生させません。ほとんどのエネルギーがプロセス内に留まり、工場内での消費を削減します。」とバルメットのパルプ技術シニアセールスマネージャー、Paulo Aguiarが付け加える。「さらにバルメットのドライイングマシンは、市場の他の技術よりも 20%低い蒸気と電力消費量で運転されています。」

回収およびエネルギーのセールスマネージャー、Fernando Scucugliaが付け加える。「Imperatrizに供給された回収ボイラーは世界で稼働している最も大きなものであるだけでなく、最も効率的なものの一つでもあります。他のボイラーで燃焼される同量の固形分でより多くのエネルギーを発生できます。」

工場の他のプロセスのさらなる改善によって、Suzano社は自工場消費と一日当たり 2.0 GWhの余剰に十分な電力を発生している。これは百万人の市に供給するに十分な電力*である。

* ブラジルのエネルギー省によると、平均的家庭が 3.2人を有し、169 kWh/月のエネルギーを消費する

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Imperatrizに導入されたバルメットの技術

The pulp mill has a total capacity of 1.5 million tonnes per year of bleached hardwood market pulp. The technology supplied by Valmet includes a wood yard with three lines, each one occupying a space of 420 m³/h. There is also a fiberline with four bleaching stages, and two pulp drying machines with a capacity of 5,000 tonnes per day. The recovery island includes a six-effect evaporation plant with a total evaporation capacity of 1,600 tonnes of water per hour. The recovery boiler is one of the largest in the world with the capacity to burn 7,000 tonnes of dry solids per day. The white liquor plant is able to produce 16,000 m³ per day of white liquor and has two lime kilns with the capacity to produce 600 tonnes of lime per day. Valmet’s delivery also includes a fluidized bed boiler producing 120 tonnes of steam per hour, fueled by forest biomass.

パルプ工場は総容量年間150万トンの漂白広葉樹パルプを有している。バルメットによる技術は それぞれ420 m³/hの面積を占めた3つのラインを持つウッドヤードを含んでおり、また4基の漂白段 日産5,000トンの処理量を持つ 2つのパルプドライイングラインもある。リカバリーアイランドは