愛媛製紙 - より安全な QCSで持続可能なティッシュ生産をリード
家庭用紙製品を手がける国内有数のメーカーである愛媛製紙株式会社は、このほど放射線を使用しない品質管理環境への移行を実現しました。
放射線源のない QCSが実現する、より安全でスマートな操業
愛媛製紙は IQ Fiberを搭載した Valmet IQ Scannerを導入することで、放射線を一切使用しない品質管理を実現、これにより操業の安全性、利便性、効率性が大きく向上しました。
こうした移行は、長年にわたる愛媛製紙とバルメットの協働の積み重ねによるものです。2013年の最初のシステム導入に始まり、2020年と 2023年にも追加で導入を行うなど、過去 10年にわたり、同社は複数の主要な設備を通じてバルメットの QCSソリューションに信頼を寄せてきました。この継続的なパートナーシップは、ティッシュ生産における安全性や持続可能性、そして操業の卓越性の向上に向けた両社共通の取り組みを反映しています。
長期的に進めてきた「より安全な技術」への移行
愛媛県四国中央市に本社を置く愛媛製紙は、ティッシュ、トイレットペーパーをはじめ、キッチンペーパーなど、幅広い衛生用品を製造しています。同社では過去 10年にわたり、従来の品質管理システム(QCS)を、放射線を使用せずに測定を可能にする IQ Fiber Measurement搭載の Valmet IQ Scannerに段階的に移行してきました。
2024年 9月に完了した最新の設備をもって移行は最終段階に達しました。現在、同社の家庭紙部門のすべての QCSシステムはバルメット製となり、操業全体における放射線源の必要性が完全に排除されています。
「もう10年以上前になりますが、東日本大震災の後に放射線への懸念が高まり、自社の製品から放射線ラベルをなくしたいという思いからこの取り組みは始まりました。そこで、Valmet IQ Fiberを搭載した QCSに着目したのです。」と愛媛製紙 動力部 部長 石川 穣氏は述べています。
当時、放射線源のないシステムを使用することはまだ一般的ではありませんでした。バルメットは、お客様のチームがその性能を評価できるよう、当初は放射線センサーと非放射線センサーの両方を使用できる柔軟なソリューションを提案しました。しかし、日本初の IQ Fiberによる性能結果が優れていたことから、同社は最初から放射線を使用しないアプローチに全面的に取り組むことを決定しました。
作業者の安全向上とメンテナンス業務の効率化
放射線源からの脱却は、特に現場で作業する従業員にとって大きなメリットがあります。
放射線を扱わないので、マシン担当者は放射線業務従事者とはみなされなくなります。つまり、放射線関連の健康診断や教育も不要になります。また、放射線取扱主任者にとっても、管理区域の測定や届出といった業務から解放されます。現場全体の負担が確実に減りました。”
メンテナンススタッフにとってもメリットがあります。被ばくレベルはそれほど高くはなかったものの、完全に排除することで、時間の経過とともに累積被ばく量が減少します。また、バルメットのスキャナーは耐久性が高く、作業負荷も軽減されました。
「Valmet IQスキャナーは非常に堅牢です。紙粉による摩耗や侵入といったトラブルも今ではほとんど発生しないため、これらのエリアのメンテナンスもほとんど必要ありません。」と石川氏は続けます。
リモートサポートによる迅速な対応
バルメットに切り替えたことにより、リモートサポートによる新たな機能も加わりました。「以前の QCSでは自分たちで原因を調べ、サポートに連絡しなければならず、コミュニケーションの行き違いもよくありました。今ではバルメットがシステムをリモートでリアルタイムに確認し、即座にサポートしてくれます。おかげで時間を大幅に節約でき、通常運転への迅速な復旧が可能になりました。」と石川氏は振り返ります。
スムーズな導入とスタートアップ
既存のインフラを再利用することができたため、今回の導入は大きな問題なく進行しました。調整には多少の時間を要しましたが、オペレーターはすぐに AUTOモードでシステムを稼働させることができ、高い信頼性と操作性が示される結果となりました。