CMPC Guaíbaパルプ工場は完全に臭気無しに

2016年3月23日水曜日

ブラジルの CMPC Riograndense Ltdaの Guaíbaパルプ工場は最早、有害なまたは悪臭のガスを外部に排出していない。それらはバルメットの非凝縮ガス(NCG)処理システム、おそらく世界で最も包括的なシステムのひとつ、で効率良く制御され除去されている。

2013年から 2015年の間に CMPCはブラジル、Rio Grande do Sul州にある Porto Alegre近くに位置する Guaíbaパルプ工場を拡張した。バルメットは新しい年間生産量 130万トンパルプ製造ライン 2向けにすべての主要技術を供給し、その中には濃縮非凝縮ガス(CNCG)と稀釈非凝縮ガス(DNCG)の処理のためのソリューションを含んでいる。

排気無しで臭いゼロ。これがパルプライン 1と 2用の統合された NCGシステムを設計するにあたってのガイドラインであった。工場が 120万人の住民を有す市に近いため、CMPCは住民の健康で安心な生活を考慮し、工場からの排出を最小にしたいと考えた。

「確かな NCGシステムを開発することでしか、ゼロ臭気という環境関係機関との約束を果たし地域からの不満を避けることはできません。」と CMPC Guaíbaの回収・ユーティリティエリアコーディネーター Daniel Sidoruk氏は話す。「バルメットは NCGを排出する蒸解釜、エバプラント、回収ボイラー、白液プラントを供給していたため、このように複雑な NCG システムを統合するため同じ技術の供給者を使用することは非常につじつまが合っていると思われました。」

Sidoruk氏はバルメットの強みを次のように挙げる; 証明済みの技術を供給できる点、契約条項のコンプライアンス、ブラジルでの優秀な技術的サポート、それにCMPCとの素晴らしい関係。

ひとつのシステムで制御される 100を超える臭気源

バルメットの統合された NCGシステムは両方のパルプ工場ラインをカバーしている。これは両ラインの間のグレーゾーンを残さない。各プロセスでの決定の全 システムに対する効果が評価可能で、ただひとつの操業指針があるだけである。さらに両方の回収ボイラーが同じタイプの CNCGバーナーを持っているため予 備品がより少なくなり、より保全と操業が容易となり、仕事に対しチームが一つになる。

「100を超える NCG源からの臭気ガスを集めている複雑な NCG処理システムを制御することは挑戦です。工場全体をカバーするバルメットの ODOCONシステムでは、臭気無しパルプ工場という目標を達成するためすべての臭気ガス源は NCG処理システムに接続されました。」とバルメットのバイオテック・環境システムの製品マネージャー Eevi Smolanderは言う。

パルプ工場では典型的に CNCGガスを破壊するため 2つの燃焼場所がある。第 1の燃焼場所は回収ボイラー内の CNCGに特化したバーナーで、バックアップバーナーはライムキルン内のバーナー、発電ボイラー、またはスタンバイフレアバーナーとなる。

「Guaíbaにおいては、どのような状況下でも大気に臭気ガスを排出しないために CNCG用に 6つの燃焼箇所があります。CNCGをひとつのバーナーか らの別のバーナーに切り替える際には、臭気ガスの排気はありません。これはバックアップバーナーが CNCG受け入れ準備OKとなるまで待つ間、配管中に CNCGを詰め込むことによって行われます。バルメットの制御ソリューションがシステムの制御の主要な役割を果たします。」と Smolanderは説明する。

システムの稼働率は適応したプロセスソリューションによって最大となる。また切り替えには特別な注意が払われており、その結果全く新しい操業コンセプトができている。

Guaíbaのバックアップバーナーは常にホットスタンバイモードにあり、素早い切り替えを確実にする。すべての CNCG燃焼箇所でサポート燃料が常に燃 焼されており、バーナーが別のスタートアップ無しでガス受け入れ準備OKであることを意味している。長い臭気ガス配管は、バーナーまで一定の蒸気フローに よってホットな状態で保たれおり、これも円滑な切り替えと高い稼働率にとって重要なことである。CNCGは停電時でも燃焼可能である。

排出物無し、高稼働率

バルメットは 2015年 11月の停止期間中に、大気への NCG排出の僅かもの機会を排除するためいくつかのシステムファインチューニングを実施した。

ODOCON connected to NCG handling system

「私たちはこのプロジェクトは勝利を得、私たちの会社に環境面での強化をもたらしたと考えます。このシステムの高い複雑さから、適切に機能させるには数多 くの不確かなものがありますが、現在はそれが明らかになりました。11月に実施されたソリューションが私たちのニーズにマッチし、完全に臭気無しの工場と なることを確信しています。このシステムは私たちの期待に応えました。」と Daniel Sidoruk氏はまとめる。

 





工場全体をカバーするバルメットの
ODOCONシステムでは、臭気無し
パルプ工場という目標を達成するため
すべての臭気ガス源は 
NCG処理システムに接続された

システムの稼働率はどうだろうか?

Guaíbaの統合された NCGシステムは非常に良好に稼働している。「システムの稼働率は実質的には 100%と言えます。大気へのガスの排出を防ぐため、システムは常に NCGを処理する準備OKの状態です。」と Sidoruk氏は話す。