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日本におけるバイオマスエネルギーのブーム - バルメットのチャレンジ

Buzen New Energy LLC's power plant in Japan (copyright JFE Engineering Corp.)

バルメットは、国内のパートナーである JFEエンジニアリングと協力することにより 4基の多種燃料ボイラプラントを納入し、日本のエネルギー生産能力がより一層青信号に向かうことに強く関わっている。

日本で方向転換したエネルギーは莫大な量である。2011年に巨大津波が福島原子力発電所を襲った後、54基すべての原子力発電所が操業を停止した。2017年8月までに厳しい安全検査を通過して操業に戻ったのはそのうちわずか 5基のみである。

その間、核エネルギー生産は石油と LNGの火力によって補われ、そして多くの火力とバイオマスの発電プロジェクトが構築されている。日本の人々の間では環境の意識がますます高まっており、CO2の排出をまったく生じないエネルギーを持続的に生産することが好まれる。このことはバイオエネルギーの展開が有利となる。

エネルギーを十分に確保するため、日本政府はバイオマスを含む再生可能な電気の固定価格買取制度(FIT)を策定した。このシステムは化石燃料の混焼を許容するが、バイオマスシェアのみにより高い FIT価格が支払われる。これはバイオエネルギーブームとバイオマス発電所の建設の背後にある最大の原動力の一つであった。現在、これらのうち 4基はバルメットのバイオマスボイラーを装備している。

パートナーはお互いに補う

2014年、100基以上の発電所の実績を有する経験豊富な日本のエンジニアリング、調達および建設会社である JFEエンジニアリング(JFE)からバルメットにコンタクトがあり、提携への関心が示された。

「私たち自身の技術は 50 MWe以下の発電所のために設計されていますので、もっと高い能力のボイラーを提供でき、かつ再加熱装置についての広範囲のノウハウを持つ経験豊富な技術プロバイダーとの協力を望んでいました。バルメットのユニークな仕上げの過熱装置や再加熱装置の技術ならびにボイラーの柔軟性についても同じように感銘を受けました。」と、JFE エネルギー本部 VJコラボレーションの長でありディレクターである長屋 敬一氏は思い出す。

2015年、これら 2社は日本のエネルギー市場で共に成長のできるように長期の提携契約を締結した。「これは、バルメットの高効率技術ソリューションおよび EPC発電所を提供する JFEの強力な市場での存在感と可能性の良い組み合わせです。私たちはお互いにうまく補完し合います。」と、長屋氏は追加する。「日本の電力生産者は、今では再生可能発電を支援しながらも非常に高い熱効率の達成が可能でしょう。」

紙パルプ産業における強いブランド

日本ではバルメットは有力なブランドであり、地域の紙パルプ産業においては機械とオートメーションシステムの納入に関して長期にわたり実績を持つハイテクサプラヤーとしての評判がある。しかしながら、エネルギーセクターでは新規参入者である。「実際、外国の装置サプライヤーはありません。というのは、日本のエネルギーセクターの市場はほとんど完全に閉じられていたからです。顧客はとても保守的です。彼らは、実績があり市場を知り尽くしているサプライヤーと請負業者を選ぶ傾向があります。」と、バルメットのエネルギービジネスユニット テクノロジーおよび R&Dのディレクターである Ari Kokkoは指摘する。

Ari Kokkoは両パートナーの間の交渉における技術面の折衝者であり、信頼と相互理解を培うために東京で 100日以上を過ごした。彼は、JFEのシニアフェロー(ボイラ技術)である山本 晃司氏のこうした議論への貢献について特別の謝意を表する。

将来のケースの技術的コンセプトを議論する JFEEの長屋 敬一氏とバルメットの Ari Kokko

短期間に4件の受注

バルメットと JFEのジョイントプロジェクト開発は、2016年秋に日本での最初の CFB発電所の契約につながった。青森県八戸市にある三菱製紙株式会社の工場においてエム・ピー・エム・王子エコエネルギー株式会社向けに装置が設置されることになる。納入には、バイオマス火力 75 MWe CYMICボイラと排煙クリーニングシステムが含まれる。発電所の年間の出力はおよそ 530万kWhであり、使用する主要な燃料は木材チップ、パーム椰子殻および石炭を含む。

FITシステムが電力生産者に高効率への投資を奨励することから、ボイラは再加熱装置を装備している。蒸気の温度はこのサイズのボイラーに対して適度な高さであり、メインと再加熱装置の温度はそれぞれ 557℃と 541℃となっている。

「バルメットは高効率ボイラーの提供が可能です。そのボイラーは高い燃料柔軟性の特徴があり、また農業バイオマスと廃棄物のような要求度の高い固形燃料を用いた運転が行えます。日本は天然エネルギー資源をわずかしか持たないことから、これはエネルギー生産にとって明らかな利点です。」と Ari Kokkoは述べる。

すぐ後に他の 3つの受注が続いた。これらのすべては最初の受注と同様の技術コンセプトを特徴としている。このうち 2つは生産能力が 75 MWeであり、1つは 112 MWeである。

これらは、株式会社釧路火力発電所(北海道釧路市)、豊前ニューエナジー合同会社(福岡県豊前市)、および太平洋セメント株式会社 大船渡工場(岩手県大船渡市)内の発電所に納入される。

4つのボイラーすべてに共通した 1つの特徴は、農業関連のバイオマスを高い蒸気温度と結び付けて運転する能力である。これは、CO2排出をかなり削減しながら極めて高い熱効率で安定した電力供給を達成できることを意味する。

エンジニアリング業務とのマッチング

JFEとバルメットは現在 4つのプロジェクトを同時にかつほぼ同じ段階で進めている。私たちのチームは緊密な協力を行い、お互いに頻繁に訪問して納入が確実にうまくいくことを確認する。

「どのような最新の通信ツールであっても対面でのミーティングに完全に置き換えられるものではありません。」とバルメットのパルプ&エネルギービジネス部門 プロジェクトおよびサイトディレクター Peter Ansonは述べる。2つの会社のエンジニアリングの業務を一致、同期させるのは難しい課題だが、両者が真に責任感を持って協力するときは対処できるものである。

「フィンランドと日本の労働文化はかなりよく似ています。両国において、人々は一生懸命に働き、時間に几帳面です。」と長屋 敬一氏は付け加える。

すべてのプラントは2019年に準備完了となる

八戸の最初の共同プロジェクトの現場では土木工事が開始された。Peter Ansonによれば、ボイラーのエンジニアリングと調達は予定どおりに進行しており、圧力パートの製造が始まりつつある。

「最初の装置のパーツは 11月に現地に到着します。バルメットはボイラープラントの建設中の監督と、プラント試運転とスタートアップのためのサービスを行います。」と彼は述べる。八戸工場での据付作業は 2017年に開始の予定であり、商業運転は 2019年7月に設定されている。多種燃料ボイラーの納入はバルメットと JFEを忙しくするだろう。2019年12月までに 4つのプラントはすべて稼動し、より環境に優しいエネルギーを日本の産業と人々に供給するはずである。

バイオエネルギーの市場は急成長し続けている。既存の古い石油火力と石炭火力のユーティリティ発電ボイラーは 350 MWe以下の生産能力であり、バイオマスや廃棄物を用いてさえも高パラメータ蒸気を発生させるためにバルメットの技術を用いた新しい多種燃料ボイラに置き換えることができる。