Skoghallでのスムージングプレス改善への道

2015年12月3日木曜日

Stora Enso社 Skoghall工場の板紙マシンでは6週間ごとに1回の休転をなくした。

“We now save an eight-hour shutdown every six weeks,” says Pehr Mithander (left), Supervisor of BM 8 at Stora Enso Skoghall Mill. Pictured standing beside John Fridebring from Valmet.

スウェーデンにある Stora Enso社 Skoghall工場の板紙マシン BM 8 は高品質の液体容器用板紙をノーフェルトのスムージングプレスを用いて製造している。2013年の初めに Skoghall社は、バルメットの新しい OptiCleaner Roll クリーニング装置と PressKodiak プレスロールカバーを用いて、古いスムージングプレスのクリーニング装置を更新し、ロールカバーの耐久性を向上させた。

スムージングプレスのソフトロール用にトラバース式クリーニング装置を使用することは効果的かつ生産性のある操業には欠かせないことが、長い経験から示されている。さまざまなロールカバーを使った経験は、カバーのタイプによって差が出ることを示している。高圧クリーナがカバーに要求する極めて高い耐摩耗性と耐腐食性に加えて、内部の水冷却なしにカバーは安全に運転できなくてはならない。

2015年の夏までに結果が得られた。OptiCleaner Roll と PressKodiak カバーはともにお客様の期待を満足させた。新しいロールカバーは走行性がよく、運転中の温度は低くて安全であることを示した。OptiCleaner Roll はまた明らかにメンテナンス費用を節減する結果をもたらした。「新しいクリーニング装置はマシンの運転中でもメンテナンス作業ができるため、6週間ごとに8時間分のシャットダウンを節約しました。」と、Stora Enso社 Skoghall工場の BM 8 のスーパーバイザである Pehr Mithander氏が述べる。

OptiCleaner Rollはマシンの運転中にメンテナンス作業が行える

ウェブと直接接触するには極めて高い清浄さが必要

カートンボードグレードを製造する多くのマシンでは、プレスセクションはフェルトなしのスムージングプレスニップを持っている。スムージングプレスロールはウェブと直接接触するので、ロール表面の清浄さは板紙品質、マシンの走行性および生産効率にとって極めて重要である。典型的な板紙の添加剤、例えば疎水性の樹脂である AKD と ASA はロール汚れの問題を引き起こす。ここ数十年では、特にソフトカバーロールを装備したスムージングプレスは汚れ問題が起きることから疑問視されてきた。

共通の目標を達成するため継ぎ目のないソリューション

ロールカバーの清浄さを向上させる伝統的な方法の1つは、ロールカバーの紙離れと付着防止の特性を改善することである。清浄さと汚れ問題はまたドクター掛けとトラバース式高圧洗浄装置によって、あるいは洗剤を用いて溝部へのシャワー洗浄を行うことで対処できる。一定の操作環境で十分に作用するうまい解決策を見付けるためには、共通の目標の達成に向けてすべてのコンポーネントが継ぎ目なく作動するように調節しなくてはならない。例えば、ドクター掛けの場合、穏やかな作用のプラスチック製ブレードはロールを完全にはきれいにしないであろう。しかし、高いブレード圧力を使用して強く作用するカーボンファイバーブレードはロールカバー全部を損なうかもしれない。

PressKodiakロールカバー - 過酷な運転条件での極めて高い耐久性

近年、バルメットはいくつかの応用のために大きな改善を施したポリウレタンロールカバーを開発した。PressPolar、PressHusky および CoteFalcon にバルメットの最新ポリマー技術の例である PressKodiak が加わった。PressKodiak の最大の利点には、磨耗、引裂き、圧力および化学的に過酷な環境に対する極めて高い耐久性挙げられる。また、これは優れた動的特性を有しており、温度上昇することなく高いニップ圧に耐えることができ、結果として高い信頼性が得られメンテナンス作業が節約できる。

生産中の連続洗浄に用いられる OptiCleaner Roll

バルメットの OptiCleaner Roll はスムージングプレス適用のために設計したトラバース機能を持った最新の高圧クリーニング装置である。ロールカバーと直接接触することなく信頼性のある洗浄効果を確実に与えてくれる。優れた洗浄性能に加えて、紙切れを減少させ、シートにストリークやマーキングを残すこともない。